クラウド会計ソフトの3強は、マネーフォワード クラウド・freee会計・弥生会計 Nextです。どれも「シェアNo.1」を訴求していて、資料を取り寄せても違いが分かりにくい。
この記事では、2026年6月時点の公式料金をもとに、会社規模・経理体制・連携ニーズの3軸で「あなたの会社にはどれが合うか」を判断できるよう整理しました。
3サービスの料金比較表(2026年6月時点)
| マネーフォワード クラウド | freee会計 | 弥生会計 Next | |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 入門プラン(年払い) | 2,480円/月(ひとり法人) | 約4,110円/月(スターター) | 2,900円/月(エントリー) |
| 中小向けプラン(年払い) | 4,480円/月(スモールビジネス) | 約6,735円/月(スタンダード) | 4,200円/月(ベーシック) |
| 月払い中小向けプラン | 5,980円/月 | 8,980円/月 | 5,040円/月 |
| 無料トライアル | 1ヶ月(クレカ不要) | 30日間 | 30日間 |
| AI-OCR・自動仕訳 | あり(月上限あり) | あり | あり |
| インボイス対応 | あり | あり | あり |
| 電子帳簿保存法対応 | あり | あり | あり |
| スマホアプリ | あり | あり | あり |
| 含まれるサービス数 | 会計・請求書・経費等12サービス | 会計単体(他は連携) | 会計単体 |
| 向いている規模 | 法人(ひとり〜50名以下) | スモール〜中堅 | 個人〜中小企業 |
※価格はすべて税抜表記。freee年払い価格は最大25%割引を適用した概算です。最新情報は必ず各社公式サイトでご確認ください。
マネーフォワード クラウド会計の特徴と強み
マネーフォワード クラウドは、12のバックオフィスサービスを1プランに統合したクラウドサービスです。会計単体ではなく、経費精算・請求書・給与計算・勤怠管理まで同一の料金体系で使えることが最大の特徴です。
プラン体系(2026年6月・税抜)
| プラン | 年払い月額 | 月払い月額 | 目安 |
|---|---|---|---|
| ひとり法人 | 2,480円 | 3,980円 | 経営者1名の新設法人 |
| スモールビジネス | 4,480円 | 5,980円 | 3名以下の小規模法人 |
| ビジネス | 6,480円 | 7,980円 | 4名以上の中小企業 |
各プランに含まれる会計・請求書のアカウント数には上限があり(スモールビジネスは3名まで)、超過分は従量課金(会計は300円/名〜)が発生します。
マネーフォワードの強み
① 複数サービスのデータが自動連携する
クラウド経費・クラウド請求書で処理した仕訳が、クラウド会計に自動で連携されます。経費精算→帳簿→決算書の流れが手入力ゼロに近くなるのが最大のメリットです。バックオフィス業務を一気に電子化したい会社にとって、ツールの数を増やさずに対応できる点が評価されています。
② 銀行・クレジットカードの自動取込が豊富
連携可能な金融機関数は3サービスの中で最多水準です。三菱UFJ・三井住友・みずほなど主要行のほか、多くの地方銀行・ネット銀行・クレジットカードに対応しています。明細の自動取込があれば、入力の手間が大幅に削減されます。
③ 無料トライアルはクレカ不要で1ヶ月
ビジネスプラン相当の機能を1ヶ月間、クレジットカード登録なしで試せます。トライアル終了後に自動課金されないため、比較検討のリスクが低い。
マネーフォワード クラウドが向いている会社:
- 経費精算・給与・勤怠も含めてバックオフィスをまとめて電子化したい
- 経理担当者が複数おり、マルチユーザーでの運用が必要
- 銀行・カードの明細自動取込の範囲を重視する
freee会計の特徴と強み
freee会計は、「会計の専門知識がなくても使える」操作性を武器に、スモールビジネスから中小企業まで幅広く使われているクラウド会計です。
プラン体系(2026年6月・税抜・月払い)
| プラン | 月払い月額 | 年払い割引 | 目安 |
|---|---|---|---|
| スターター | 5,480円 | 最大25%割引 | 初年度法人・個人 |
| スタンダード | 8,980円 | 最大25%割引 | 小規模〜中小企業 |
| アドバンス | 39,780円 | 最大25%割引 | 中堅企業・上場準備 |
年払いは最大25%割引が適用されます。スタンダードの場合は実質6,700円台/月になります。
freee会計の強み
① 簿記の知識がなくても仕訳できる
freeeは「取引入力」を日常言葉でできる設計にしています。「仕訳」「借方・貸方」の概念を知らなくても入力が進む点は、経理専任者がいない少人数チームで評価されています。画面の案内に従って入力するだけで帳簿が完成するUXは3サービスの中でも際立っています。
② 確定申告・法人決算の一気通貫
青色申告から法人税申告まで、freeeで完結できます。税理士と共同閲覧する機能(アドバイザーメンバー招待)が用意されており、顧問税理士へのデータ共有もスムーズです。電話サポートはスタンダード以上で直通対応が付きます。
③ AI-OCRと受取請求書の自動処理
スキャンした領収書・請求書を自動でデータ化するAI-OCRが標準搭載。アドバンス以上では受取請求書の高速処理(フォルダ管理・明細単位のOCR推測・仕訳作成)が使えます。経費精算も従量課金(300円/人)で追加可能です。
freee会計が向いている会社:
- 経理担当者が専任でなく、代表や総務が兼任している
- 税理士と一緒に使いたい、または将来的に顧問税理士を探す予定がある
- freee人事労務とセットで労務管理も電子化したい
弥生会計 Nextの特徴と強み
弥生会計は30年以上の歴史を持つ日本最大級の会計ソフトです。2024年にリリースされた弥生会計 Nextは、従来のデスクトップ版から脱却してクラウド対応を強化したバージョンです。
プラン体系(2026年6月・税抜)
| プラン | 年払い(一括) | 月払い月額 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| エントリー | 34,800円/年 | 3,480円 | 個人事業主・小規模法人 |
| ベーシック | 50,400円/年 | 5,040円 | 消費税申告・電子申告対応 |
| ベーシックプラス | 84,000円/年 | 8,400円 | 給与・税務も含めた統合版 |
弥生会計 Nextの強み
① 長年の信頼と税務対応の実績
弥生は税務署・e-Tax・eLTAXとの連携において長年の実績があります。法人税・消費税申告書の作成から電子申告まで一貫して対応しており、税理士事務所での採用率が高いことから、既存の顧問税理士が弥生を使っている場合はデータ連携がスムーズです。
② あんしん保守サポートによるサポート体制
弥生の年間ライセンス(あんしん保守サポート付き)には、電話・チャット・メールによるサポートが含まれます。「操作が分からないときに電話で聞けること」を重視する会社には安心感があります。
③ デスクトップ版からの乗り換えが容易
弥生会計 Nextはクラウド版ですが、従来の弥生会計デスクトップ版からのデータ移行パスが用意されています。「今まで弥生で帳簿を作っていた」という会社の乗り換えコストが低く、操作体系も近い部分が多いため違和感が少ない。
弥生会計 Nextが向いている会社:
- 長年デスクトップ弥生を使っておりデータを引き継ぎたい
- 顧問税理士が弥生対応でデータ連携を重視する
- 電話サポートを重視する
会社規模別おすすめ
個人事業主・フリーランス → 弥生会計 Next エントリー(年払い34,800円)かfreeeのスターター(年払い)が最安帯。年間の仕訳件数が少なく確定申告が目的であれば弥生のシンプルな入力フローが合いやすい。確定申告の書類作成まで自分でやりたい場合はfreeeの案内機能が助かる。
従業員10〜30名の中小企業(経理専任なし) → マネーフォワード クラウドのスモールビジネスプラン(4,480円/月・年払い)が有力。経費精算・請求書・勤怠も同一プランで管理でき、担当者の負担を分散できる。freeeのスタンダードも、確定申告・法人申告を自力で完結させたい場合に向いている。
30〜100名の成長企業 → マネーフォワード クラウドのビジネスプラン(6,480円/月・年払い)が軸になる。従量課金の人数分だけコストが増えるため、利用者数の見積もりが重要。freeeのアドバンスはワークフロー・管理会計・カスタム権限まで必要な場合の上位選択肢。
デスクトップ弥生からの乗り換え → 弥生会計 Next ベーシック以上。データ移行サポートを使えば既存の帳簿データを引き継げる。
よくある質問
Q. 3サービスとも「シェアNo.1」を標榜していますが、実際はどう違いますか? それぞれ計測対象・定義が異なります。法人顧客数ならマネーフォワード、個人事業主を含む登録者数ならfreee、インストール累計ならデスクトップ含む弥生が多い、という傾向があります。シェアの数字より「自社の運用に合うか」で選ぶことが重要です。
Q. 会計ソフトを途中で変えるのはどのくらい手間がかかりますか? 期中での乗り換えは仕訳のインポート作業が必要なため、年度切り替えのタイミング(4月または1月)が最小コストで移行できます。各サービスともCSV・APIでのデータエクスポート機能を持っていますが、インポートの対応形式は移行先の仕様によります。
Q. 顧問税理士がいますが、クラウド会計を使っても問題ありませんか? 税理士の多くはクラウド会計の操作に慣れていますが、どのサービスを使っているかによって対応状況が異なる場合があります。導入前に顧問税理士に確認しておくとスムーズです。3サービスとも税理士向けの共同閲覧・アドバイザー招待機能を持っています。
Q. インボイス制度・電子帳簿保存法への対応は3サービスで差がありますか? 基本的な対応(適格請求書の保存要件・電子取引データの保存)は3サービスとも満たしています。ただし、スキャナ保存のJIIMA認証取得状況や書類の自動検証の精度には差があります。詳細は各社の電帳法対応・インボイス対応専用ページでご確認ください。
Q. 無料トライアルはどのサービスも使えますか? 3サービスとも無料トライアル期間があります。マネーフォワード クラウドはクレジットカード登録不要で1ヶ月試せます。実際の仕訳データを入力して操作感を確かめてから判断することをおすすめします。